クイズ感覚で親も中学入試問題に挑戦!
「わかるオモシロさ」「解ける喜び」を再発見してください。 

1から5の数字が1つずつ書かれた5枚のカードと、下のような表があります。表の下段(ア)から(オ)の位置に、これら5枚のカードを1枚ずつ置きます。このとき、次の各問いに答えなさい。

上段
下段 (ア) (イ) (ウ) (エ) (オ)
問1 カードの置き方は全部で何通りありますか。
問2 上段の丸数字と下段に入るカードの数字が一致する場所が、ちょうど2つとなるよう  なカードの置き方は何通りありますか。
問3 上段の丸数字と下段に入るカードの数字が一致する場所が、1つ以下となるようなカ  ードの置き方は何通りありますか。

制限時間 15分 難易度★★★
逗子開成中学校(1次)(平成25年度 一部改)

   場合の数は、とにかく書くことが大切。自分の手を動かして書けば、答えは必ず出せるものです。

まずは書いて全体を見渡した上で法則を見つけ出し、見通しを立てる

カチ恵

問1は順列の公式で簡単に答えが出せますわね。120通りです。

先生

正解ですが、すぐに公式を使おうとしないでください。順番に並べればわかりますよね。アに置くカードは5通り、イは4通り、ウは3通りとしていけば、答えが出せます。

カチ恵 

ええ、そうですわね。問2になると、さすがに書いてみなければ無理な気がしますわ。

先生

場合の数を解くには、自分の手を動かして書くことが基本ですよ。

カチ恵 

では、仮に①と②が一致するとしますわね。すると、③、④、⑤の置き方は4と5と3、5と3と4の2通りしかありませんわ。意外に少ないんですのね。①と③が一致するとした場合も……2通りです。

先生

どの2つの数字を選んで一致させても、2通りになりますね。

カチ恵 

つまり、2つの数字の選び方が何通りあるかですわね。

先生

そうですね。今度は組み合わせの問題になります。

カチ恵 

5つの中から2つを選ぶ組み合わせですから10通り。それぞれに2通りずつのカードの置き方があるので、2を掛けて20通りですわね。

先生

はい、その通りです。ここまでは、標準的なレベルの問題と言えるでしょう。

カチ恵 

問3は書くと大変な作業になってしまいますわ。もっと簡単な解き方があるはずですわよね。

先生

まず、上段と下段の数字が一致するのはどんな場合ですか?

カチ恵 

とりあえず5つ全部が一致する場合があって、次は4つ、3つとしていけばよろしいのかしら?

先生

4つはありませんよね。

カチ恵 

あら……私としたことが。4つが一致すれば残りの1つは決まってしまいますものね。ですから、全部が一致する場合、3つ、2つ、1つが一致する場合、そして全部一致しない場合がありますわ。

先生

さて、この全部を見渡せれば引き算で簡単に答えが出せます。

カチ恵 

と、おっしゃいますと?

先生

5つ一致するのは1通りですよね。では、3つ一致するのは?

カチ恵 

5つのうちの3つが一致するのですから……残りの置き方は1つしかありませんわ。

先生

そこが問題の肝です! 実は、5つあるものから2つを選ぶのも3つを選ぶのも一緒なんですよ。2つ選べば残りは3つ。この考え方を、私は"反対側"と呼んでいます。これがわかれば、3つ一致する場合が10通りというのは簡単に出せます。2つ一致する場合は問1で出していますよね。

カチ恵 

20通りですわね。あとは、全部一致が1通りですから、一致する場所が2つ以上になる場合は31通り……。そういうことでしたのね! 全体の120通りから31通りを引けば、1つ以下になります。89通りですね。鮮やかな解き方ですわ。

先生

ただ、子どもたちにはまず全部書いてもらいます。一度体験しないと、大変さがわかりませんからね。

カチ恵 

大変だからこそ、何とかしなければと考えるわけですものね。

先生

そして、書きながら全体を見渡し、決まりを見つけられるか。冷静に見通しを立てることが大切です。

A.問1:120通り 問2:20通り 問3:89通り

問1 5×4×3×2×1=120通り。
問2 下の①、②がそれぞれ一致する例のように、上段の丸数字と下段に入るカードの数字が一致  する場所が2つとなるとき、残りのカードの置き方は2通り。また、一致する2つの場所の選び  方は、5つから2つを選ぶ組み合わせの数と等しいため、5×4 / 2×1=10通り。よって、一  致する場所が2つになる置き方は、2×10=20通り。

問3 「1つだけ一致」と「全部一致しない」置き方を数えるのは時間がかかるため、すべての置き  方から、一致する場所が2つ以上になる置き方を引いて求めます。
  ・5つ一致する置き方……1通り
  ・4つ一致すると残りの1つも一致してしまうため、4つ一致する置き方はない。
  ・3つ一致する置き方……一致する場所が3つになるとき、残りのカードの置き方は1通り。    そして、一致する3つの場所の選び方は、一致しない2つの場所の選び方と等しいため、    5×42×1=10通り。よって、1×10=10通り。
  ・2つ一致する置き方……問2より、20通り。
   したがって、一致する場所が1つ以下になる置き方は、120-(1+10+20)=89通り。

場合の数に限らず、わからなければ書いて見通しを立てるのが算数の基本。すぐに公式に頼らせないようにしましょう。

大石 直之先生
四谷大塚上大岡校舎専任講師。健康のためにジム通いをしている。

こんなに気持ちよく 解けるものですのね。 でも、ここに至るまでに 書く作業を体験しておく ことが大切ですわね。

真堅カチ恵さん
何ごともカッチリ、キッチリ進める教育お母さん。子どもは中2と小6兄弟。

取材・文/西田知子 写真/アーク・フォトワークス(清水亮一、渡邊裕未)、石井和広 イラスト/曽根愛

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