人前で正しく美しく話す経験が自信を育む

創部から半世紀余りの歴史を誇る桐朋女子中学校・高等学校放送部。これまで数多くの大会で実績を残し、放送業界で活躍する卒業生もいます。

顧問を務める今野淳一先生が「昔から規律と基礎訓練の徹底を重視している」と語る通り、「はい!」「どうもありがとうございます!」とハキハキとした声であいさつする場面が至るところで見られ、さすが放送部と思わせるほど。

活動日には発声、早口言葉、原稿読みなどの練習を徹底。部長の木村明日香さんは、リーダーとして部員たちをまとめる役割を担っています。

「中2のときから学年責任者を担当してきましたが、高2になると下級生全体を指導する立場になります。これまで以上に責任感を持って取り組んでいます」

木村さんは精神面のほかにも、自身のさまざまな成長を実感しています。「入部前は言葉のアクセントを気にすることはほとんどなかったのですが、今は正しい日本語を心がけるようになり、おかげで話し方をほめられることが増えました。間違った日本語を使うと、自分の考えが誤って相手に伝わる恐れがあります。部活動を通じて、そのことに自然と気づけたことがうれしいです」

イベントの司会進行や放送コンテストへの出場といった校外活動も、部員が成長する貴重な場となっています。

「過去には、全国高等学校総合文化祭の上位入賞校による東京公演の司会を担当したことも。国立劇場の舞台に立つという貴重な体験をしたおかげで、学校の授業でも自信を持って発表できるようになりました」

放送コンテストでは、アナウンス部門や朗読部門だけではなく、取材の段階から自分たちで番組づくりを行う部門も。この場合、構成、演出、編集といったさまざまな項目が審査対象です。

「人に何かを伝えるという行為は、誰もが一生取り組んでいくこと。部活動を通じて、自分の考えをわかりやすくまとめて共感を得る能力を磨いていけば、将来の可能性があらゆる方向に広がっていくでしょう」(今野先生)

高校2年生が制作した作品がNHK杯のラジオドキュメント部門で制作奨励賞を受賞。「番組制作を通して、社会人や専門家から貴重な話を聞けることが自慢です」(木村さん)

のど飴、マスク、筆記用具、アナウンステキストは必携品。特にテキストは代々受け継がれてきたもの。放送業界では有名な「外うい郎ろう売り」の文句を入部してすぐに暗記する。

「笑顔を意識して練習を重ねるうちに、楽しんで読むことが成長につながると実感しました。今後は、部員全員が原稿を読むことを楽しめるようになるのが目標です」(木村さん)

取材・文/堀雅俊 写真/東京フォト工芸(清水真帆呂)

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