左:『「ダイ・ストーリー」栄光と挫折を繰り返した天才アスリートの半生』為末大【著】/ 13年7月刊/出版芸術社/ 1,680円 Amazonで購入
右:『女性アスリートは何を乗り越えてきたのか』読売新聞運動部【著】/ 13年7月刊/中央公論新社/ 819円 Amazonで購入

本誌が出る頃には、2020年のオリンピック開催地が決定しているはずですね。五輪に限らず、類まれなる身体能力を持った人たちの熱戦は見ごたえがあります。親子で楽しみにしている人も多いのでは?アスリートたちが晴れ舞台に立つまでの過程を知ればもっと応援したくなるでしょう。

『ダイ・ストーリー』は、世界陸上の400mハードルで2つのメダルを獲得した為末大の半生記です。運動会のヒーローだった小学生時代からロンドンオリンピックの代表になれず現役を引退するまで、為末さんが何を考え、どんな決断をしてきたかが語られています。陸上雑誌の連載をまとめたものだけあって、練習メニューや大会のデータも充実。為末さんは中学時代に日本新記録を連発した早熟型の天才です。しかも指導者の言うことにおとなしく従う優等生ではありません。自己流を貫く競技者人生は、栄光と挫折の繰り返し。でも、決してあきらめない。シドニーオリンピックで予選敗退して打ちのめされたときの〈「改善の余地がある」という感覚が、何よりの〝良薬"〉という言葉が心に残りました。

毎日厳しいトレーニングに取り組み、競技によっては減量もしなければいけないアスリートたち。身体に強い負荷がかかっているため、女性の場合は、生理がほとんど来ない人もいるのだそうです。『女性アスリートは何を乗り越えてきたのか』を読んで驚きました。妊娠、婦人科の病気、実績よりも容姿が注目されることの苦しさ、指導者による暴力……。読売新聞運動部の記者が、世界で活躍する女性選手の心身の問題に迫った一冊です。

出産後に飛躍的に実力を伸ばしたマラソンの赤羽有紀子や、夫のサポートによって競技に復活し、金メダリストになったレスリングの小原日登美、なでしこジャパンのエピソードにも励まされますが、海外の女性アスリートを紹介した第三部「今、世界で」がすばらしい。女性がスポーツをすることを禁じられていたアフガニスタンでボクサーになる夢をかなえたラヒミ、北京で五輪とパラリンピックの両方に出場した卓球女子ポーランド代表のナタリア・パルティカ、部族対立を克服するため立ち上がった元女子マラソン世界記録保持者テグラ・ロルーペ。スポーツは異なる文化を持つ人々に対する理解を深めるきっかけにもなります。




『僕、9歳の大学生!』
矢野祥【著】
13年7月刊/新潮社/ 578円 Amazonで購入

IQ200超。9歳で大学生になった少年の日記。素直かつ明晰な文章で日常のあれこれが綴られています。子どもが持っている可能性に合った環境を用意するにはどうすればいいかということも考えさせらる一冊。




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