クイズ感覚で親も中学入試問題に挑戦!
「わかるオモシロさ」「解ける喜び」を再発見してください。 

下のグラフは、日本の三大工業地帯の製造品出 荷額等の10 年ごとの推移を示したものです。A ~ C の工業地帯の組み合わせとして正しいものをア~ カから1つ選び、記号で答えなさい。


ア A-京浜工業地帯 B-中京工業地帯 C-阪神工業地帯
イ A-京浜工業地帯 B-阪神工業地帯 C-中京工業地帯
ウ A-中京工業地帯 B-京浜工業地帯 C-阪神工業地帯
エ A-中京工業地帯 B-阪神工業地帯 C-京浜工業地帯
オ A-阪神工業地帯 B-京浜工業地帯 C-中京工業地帯
カ A-阪神工業地帯 B-中京工業地帯 C-京浜工業地帯

※京浜工業地帯は東京都と神奈川県、中京工業地帯は愛知県と三重県、阪神工業地帯は大阪府と兵庫県を指します。
※2002 年の分類変更により、出版業は工業統計の対象から外されています。

制限時間 3分 難易度★★
吉祥女子中学校 (平成25 年度 一部改)

  日本の工業を支える主要産業は何でしょうか? その産業が最も盛んな地域が首位に立っています。

街の移り変わりを子どもと語らい 産業構造の変化への理解を深める

カチ恵

三大工業地帯がどこを指すのかを単純にたずねるのではなく、これはかなりの難問ですわね。Bはすぐに判断できると思いますけれど。

先生

では、まずBは何でしょうか。

カチ恵 

中京工業地帯、自動車工業の盛んなところですわ。現在の日本の産業を支える、世界でもトップクラスの重要な工業製品ですものね。

先生

さすがカチ恵さんですね! 子どもたちも現在の日本一の工業地帯が中京であることは習っているはずなので、間違ってほしくないですね。中には愛知や三重より街の規模が大きいから、という理由で京浜を選んでしまう子も出てきそうですが。

カチ恵 

なるほど、そういうミスもございますのね。でも、一番問題になるのはAとCの判別ですわよね。

先生

そうですね。製造品出荷額自体もそれほど大きく変わらないですし。

カチ恵 

どちらも1990年まで伸び続け、そこを境に急激に落ち込んでしまっていますわね。

先生

ピークとなる1990年は、いわゆるバブル、日本の経済が最も好調だった時代ですよね。

カチ恵 

バブル崩壊後の日本の産業を思えば……正確な数字を知らないのですから、推測するしかありませんわね。Aは京浜、Cは阪神。つまり、答えはアということでいかがですか?

先生

はい、お見事、正解です!

カチ恵 

まぁ、うれしいですわ。

先生

さて、どうしてそのように考えられましたか?

カチ恵 

大阪や神戸の方が、まだ町工場などが存在しているのではないかしらと思いましたの。少なくとも私の住んでいる東京都内では、工場をほとんど見かけなくなりましたわ。生活実感とでも言うのでしょうか。

先生

そうですよね。そういった街の移り変わりの様子こそ、お父さん・お母さんから、子どもたちに向けてぜひとも語っていただきたいところです。

カチ恵 

バブルの頃のこの国の様子なんて、子どもたちは全く知りませんものね。データを示されて、どのように変化したのかを考えるというのは、相当難しいのではないかと思いますわ。

先生

6年生では、1970年代から80年代の素材型から組立型工業への変化というのは知識としてあります。鉄鋼や石油化学、金属などが中心だったのが、その素材を加工して、自動車や半導体などの付加価値が高い製品を生み出すようになったわけです。

カチ恵 

そこから急激な経済成長を遂げ、バブルを迎えるわけですわね。

先生

その後の産業構造の変化も、カチ恵さんならご存じでしょう。

カチ恵 

工場を海外に移して現地で生産するようになったり、工業が産業として成り立たなくなっていきました。

先生

地域を支えていた大工場が移転して、バス路線が廃止されたり、活気がなくなってしまった街もあります。いわゆる、“産業の空洞化”です。

カチ恵 

東京の街の変化で言えば、特に臨海地区は明らかですわよね。高層マンションが次々と建てられ、今やすっかり住宅地ですもの。京浜工業地帯の面影はほとんど見られませんわ。

先生

たとえば、再開発の進んだ豊洲にも、かつては大きな船を造る造船所のドックがあったんですよ。

カチ恵 

今の子どもは、きっとそれも知らないでしょうね。そう言えば、うちの息子たちにも、こういうことを話していなかったと気づかされました。

先生

「工業地帯を暗記しなさい」と言うだけでなく、20年前とどのように街が変わったのかを伝えてあげてください。「工場がいっぱいあったんだよ」と図書館で写真を見たり、インターネットを利用してもいいでしょう。

カチ恵 

ええ、すぐにでも実行したいと思いますわ。先生 変化は比較してこそ、知識として定着します。昔を知らない子どもたちに、親が気持ちを込めて街の移り変わりを語ることで共有し、共感すれば、必ず理解を深められるはずです。

先生

変化は比較してこそ、知識として定着します。昔を知らない子どもたちに、親が気持ちを込めて街の移り変わりを語ることで共有し、共感すれば、必ず理解を深められるはずです。

A. ア

製造品出荷額等の推移をヒントにして、三大工業地帯の組み合わせを考えさせる問題です。1970 ~ 1990年には首位であったAが2010年には最下位となり、1970年に最下位だったCが2010年には1位になっていることに注目しましょう。生産拠点の海外移転による空洞化で、京浜工業地帯や阪神工業地帯の地位が低下する一方、中京工業地帯は自動車産業を中心に工業生産を維持している、ということから答えを導きます。

スーパーの入り口には旬の果物などがたくさん並べられています。季節感を大切に、秋の味覚を家族で味わってみては?
齊藤 啓先生
四谷大塚渋谷校舎専任講師。趣味は築地 めぐり。市場から“食”を洞察している。

街や暮らしがどう変わったのか。
20年前を知る私たち大人が 子どもたちに伝えなければ なりませんわね。

真堅カチ恵さん
何ごともカッチリ、キッチリ進める教育お母さん。子どもは中2と小6兄弟。

取材・文/西田知子 写真/アーク・フォトワークス(清水亮一)、石井和広 イラスト/曽根愛

今月の新刊案内
深まる秋を彩る秀逸な物語たち
児童文学のノーベル賞とも言われる国際アンデルセン賞作家賞を受賞した上橋菜穂子さん。大人も夢中にさせる...>>続きを読む
今月の新刊案内
仕事について考えてみる秋
「子どもには世界を視野に入れて夢を追ってほしい」と考えているお父さんお母さんに、ぜひ読んでいただきた...>>続きを読む
サイトマップ
人気記事ランキング
01 特集
そのひと言が子どもを変える! 学力を伸ばすほめ方・励まし方
02 スペシャルウィーク
9歳までに身につけたい国語力
03 子育てに効く脳科学のお話
頭をよくする方法はある?

サイト内検索
 

RSS登録
これまでの特集記事



気になる記事ピックアップ
これまでに公開された記事の中から気になる記事をランダムでピックアップし、表示しています。