質問力、発表力に加えチームワークも錬成

全寮制の海陽中等教育学校では、前期生(中学生)と後期生(高校生)が一緒に活動する部活も多いのですが、数学部の活動時間は基本的に別々。それぞれのレベルに合わせた活動を行うためです。 

取材日は、前期生の活動日。前半は、顧問の先生がグラフ電卓(関数や統計のグラフが描ける電卓)の操作方法を指導します。後半はホワイトボードを使って、チームで数学の問題を解いたり議論を行う時間です。前半は黙々と電卓を打っていた部員たちが、後半は一転して楽しげな表情で活発に意見を交わす姿が見受けられました。 

海陽に入学する前から数学部への入部を決めていたという神田秀峰くんは、前期生の部長。これまでの活動を振り返って、数学部の魅力を語ります。「難しい問題を解くだけではなく、問題の考え方について、部員同士で話し合う時間が多いことが特長です。自分の好きな数学について語り合える仲間がいるのは、すごくうれしい。また、皆の前で発表したり、ほかの人の意見に質問することで、数学の授業で発表するときにわかりやすい説明を意識するようになりました」 

神田くんは、関数グラフの線を組み合わせて絵を描く関数グラフアートのコンテストで優秀賞を獲得したことも。ほかの部員たちも、学内の部活動と並行して、数学関連のさまざまな大会へ挑戦します。顧問の山本文雄先生は、「その中でも数学甲子園は大きなイベント」と話します。「数学甲子園は団体戦のため、各部員が自分の役割を全うするチームワークが必要。数学の学力だけでなく、協調性や責任感も養われます」 

もうひとりの顧問である石川理雄先生も、数学部の活動を通じて身につく力の大切さを語ってくれました。「難しい問題を苦心して解くと、達成感と喜びを味わえる。そして、考えること自体が楽しめるようになり、新しい発見や独自の視点を持つことにもつながります。自分の頭を働かせて新たな発見をする力は、将来どんな道に進んでも役に立ちますから、多感な時期にどんどん磨いてほしいですね」

数学を心から楽しむ部員たちの主体的な活動が、数学部の自慢。仲のよい部員同士が遠慮なく意見を言い合う雰囲気が、自由な発想を後押ししていく。

高度な数式処理が行えるグラフ電卓が必須アイテム。自前のものを所有する部員も。難しい方程式を解いたり、関数グラフで絵を描いたりと、思い思いに活用している。

「「昨年、後期生が数学甲子園で優勝したことを励みにして、数学オリンピックや広中杯などの大きな大会で活躍できるようになりたいです」(神田くん)
※ 神田くんは7月末に行われたジュニア広中杯で見事、全国6位に輝きました。

取材・文/堀雅俊 写真/東京フォト工芸(松谷祐増)

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