クイズ感覚で親も中学入試問題に挑戦!
「わかるオモシロさ」「解ける喜び」を再発見してください。 

富士山は何度も噴火をくり返すことで現在の高さに成長したと考えられます。そのため、富士山の内部はいくつもの火山が重なったようになっていると考えられます。また、富士山周辺ではわき水が多いことも特徴です。図1 ~図3を参考にして、後の問いに答えなさい。

問 富士山周辺のわき水は、富士山の 内部をどのようにして流れてきたと 考えられますか。

制限時間 5分 難易度★★★
市川中学校(第1回)(平成24年度 一部改)

  まずは図をしっかりと読み取り自分の持つ知識と組み合わせる

正確に分けて組をつくることが大切要素を書き出して考えよう

カチ恵

「わき水」という言葉のイメージからすると、イかウのような形を想像しますわね。

先生

そうですよね。では、答えは?

カチ恵 

そんなイメージだけで決めてしまってはいけませんわ。図が3つも用意されているのですから。

先生

さすがですね。図をしっかりと読み取ることが大切です。

カチ恵 

とは申しましたが、よくわかりませんのよ。ただ、図1を見ると、必ずしも山裾だけから水がわき出しているとは限りませんわね。図2は何を意味しているのか、サッパリですわ。図3にある古富士に沿って流れ出したと考えるなら、アでしょうか?

先生

そろそろ、よろしいですか?

カチ恵 

アにします!

先生

その通りです。

カチ恵 

正解はうれしいですけれど、図を正しく読み取れたわけではありません。先生、解説をお願いします。

先生

まず、図1と図2を重ね合わせてみてください。何かお気づきになったことはありませんか?

カチ恵 

……わかりましたわ! わき水地点と泥流あとがほぼ一致します。

先生

子どもたちなら、そこから答えに結びつけられるはずです。

カチ恵 

ということは、何らかの知識が必要ということですわね。

先生

泥の性質です。泥は水を通しにくいんですよ。さらに「1万年以上前の泥流」ですから、図3の新富士の内側にある古富士のものだと考えられます。つまり、その泥の層に沿って、水が流れてくるということです。

カチ恵 

あら、それなら私の考え方は間違ってはいませんのね。

先生

そうですね。そのほかには、カチ恵さんも指摘されていたように、図1の山腹からもわき水が出ていることが、アを選択するための判断材料になるでしょう。

カチ恵 

なるほど……ということでしたら、図2にある溶岩流あとは全く関係ないのかしら?

先生

この部分は現在の富士山の表面になります。溶岩というのはたくさん穴があいていますよね。なので、水を通しやすいんです。

カチ恵 

納得しましたわ。つまり、富士山の表面からしみ込んだ水が内側にある古富士の泥の層で止まって、その形に沿って流れ、わき出してくるということですわね。

先生

はい、完璧ですね。

カチ恵 

まあ、ありがとうございます。それにしても今、話題になっている富士山については必ずチェックしておくべきですわよね。どういう形での出題が多いのでしょう?

先生

富士山に関する出題は、もともとそれほど多くありません。出されるとしても、噴火に関するものがほとんどでした。たとえば、宝永の大噴火によって関東地方に火山灰の層ができたのですが、そのように火山灰の大半が富士山の東側に降ったのはなぜかと理由を問う問題だったり。これは日本の上空を流れる偏西風の影響によるものなので、天気の問題につなげられます。あとは、噴火によってできる岩石の種類などを問う問題ですね。

カチ恵 

わき水をテーマにした問題は珍しいんですのね。そもそも、小学校で習う内容なんでしょうか?

先生

特に勉強しませんね。ただ、入試には初めて見るような問題が出されることが多いんです。そういう問題にぶつかったときに、すぐに"知らない"とあきらめてしまわず、取り組むことができるか。入試では、そこからが勝負と言っていいでしょう。

カチ恵 

やはり厳しいものですわね。

先生

ですから、先ほどカチ恵さんがおっしゃったように、まずは図を読み取ることです。さらに、そこに自分の持っている知識を組み合わせてしっかりと考えれば答えを出せるはずです。

カチ恵 

今回の問題はたまたま正解できましたけれど、選択問題を何となくで選んでいては引っかかってしまいますわよね。

A. ア

図1と図2を重ね合わせると、1万年以上前の泥流あとと、わき水の地点がほぼ一致しています。よって、富士山の内側の泥の層に沿って流れてきていると考えられます。 

四谷大塚巣鴨校舎専任講師。趣味はカメラ。植物や風景を撮って楽しんでいる。

宇野 慶彦先生
夏休みは残りわずか。勉強も大切ですが、子どもたちには山登りなど、いろいろな経験をしてもらいたいと思います。

息子も富士山に関心がある様子ですわ。この機会に、一緒にいろいろと調べたり、学んだりしたいと思いますわ。

真堅カチ恵さん
何ごともカッチリ、キッチリ進める教育お母さん。子どもは中2と小6兄弟。

取材・文/西田知子 写真/アーク・フォトワークス(清水亮一)、石井和広 イラスト/曽根愛

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