幅広い活動の中で対話力と行動力を育む

海城中学校・高等学校生物部では、は虫類や昆虫の飼育・観察、骨格標本の製作、稲作などの校外活動を積み重ね、その成果を文化祭や学会で定期的に発表しています。観察や調査を行う際、標本や文献だけに頼らず、積極的に屋外へ足を運ぶのが、海城生物部のモットー。顧問の関口伸一先生は「学外の人々との交流を通して活動の幅を広げている」と話します。「たとえば地域の休耕地(耕していない田畑)の復元や雑木林の管理から始まった保全活動は、その場所の生物を調査する活動にまで発展しました」

中学部長の角田周平くんも、「学外の人と話すのは楽しい」と言います。「自然豊かな地域に暮らす方々とのふれあいは、とても新鮮です。地域の方々とボランティア活動を行う傍ら、樹木の観察や昆虫相(特定地域に生息する昆虫の種類と分布などを示すもの)の記録に力を入れる部員もいます」

このほかにも、都市における鳥の生態調査を行うグループでは、電力会社の協力を得て活動を行っています。そのひとりが、「小さい頃から鳥が大好きだった」と語る部長の鬼頭健介くん。「電柱や電線を設置するプロの方に話を聞いたり、住民の皆さんに鳥への興味を持ってもらえるような説明を行っています。このような活動を通して、自分と社会とのつながりを少しずつ意識するようになりました」

また、学校近くの公園でプランクトンの生態を観察するグループのリーダー・河野哲くんは、「体力がアップした」と自信の成長を口にします。「夏合宿では、観察場所まで10キロ以上歩くこともあり、以前よりも体が鍛えられました。ほかにも、研究内容を発表する経験を重ねるうちに、大勢の人の前で自分の意見をしっかり話す力が身についたと思います」

生き物の生態を理解し、環境保全に目を向け、社会性を磨いていく部員たち。関口先生は、彼らの自主性を重んじて、日々の活動を見守ります。「不思議に思うことや疑問に感じることをそのままにせず、自分の手足を使って調べ、自分の頭で考える。そういった力を養ってほしいですね

鳥、昆虫、微生物、動物の骨格など、さまざまな分野に精通した部員がいるのが自慢。生物の観察や調査では、お互いに情報交換をしながら、理解を深めていく。

屋外での観察に欠かせないのが、双眼鏡とデジタルカメラ。研究分野の専門書も必携品だが、高校生の中には本の内容をほとんど記憶している部員も。

「取材を受けたことが今後の目標を考えるよい機会になりました。ブログや研究発表の場を通じて、生物部の活動を広くアピールしていきたいと思います」(鬼頭くん)

取材・文/堀雅俊 写真/東京フォト工芸(松谷祐増)

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