お父さん・お母さんも読んでいた不朽の名作
第1回
子どもを本好きにさせるには親が楽しく読書すること

お母さんたちと話していると、必ずと言っていいほど「子どもを本好きにするにはどうしたらよいですか?」という質問が出ます。本を読むことが楽しくなれば、実に多くのことが学べます。人類が築きあげた英知のデータベースにアクセスする力を得ると言ってもいいでしょう。でも、「ためになるから本を読みなさい」は逆効果。たとえば、「野菜は栄養があるから食べなさい」と言うのではなく、隣で大人がおいしそうに食べているのを見せることが大切。まずは大人が読書を楽しみましょう。今回選んだ名作を、改めて読み返してみてはいかがですか? 親子でそれぞれ好きな本を読んで過ごすのも、「幸せな時間」ですよね。

『エルマーのぼうけん』
R.S.ガネット【作】、渡辺茂男【訳】、63年刊/福音館書店/ 1,260円

冒険気分を味わえる親子で楽しむ名作中の名作

親子で読んでおきたい、名作中の名作。どうぶつ島に囚われているりゅうの子どもを助けに行くエルマーですが、特別なアイテムや魔法に頼るのではなく、知恵と勇気で困難を切り開いてゆく痛快さがあります。出発の際にリュックに詰めた、キャンディーや輪ゴムや磁石と行った何気ない物の数々が、エルマーの出くわすピンチにぴったりと役に立つ……! 表紙の裏にある、お話の世界を描いた地図をなぞりながら、物語の絶妙な展開に引き込まれていくところも魅力です。

『ももいろのきりん』
中川李枝子【作】、65年刊/福音館書店/ 1,365円

想像力を刺激するいつまでも色あせない世界

るるこは大きなももいろの紙で、世界一きれいなももいろのキリン「キリカ」を作ります。キリカはるるこを乗せて冒険へ。イマジネーションを刺激し、空想の世界に連れて行ってくれます。いつまでも色あせず、子どもを夢中にさせてくれるお話です。

『ふたりはともだち』
アーノルド・ローベル【作】、三木卓【訳】、87年刊/文化出版局/ 998円

相手を思う心を教えるほのぼのとした友情の物語

がまくんとかえるくんの心温まるお話です。自然体で相手を思う2人の姿が、おかしくもあり、けなげでもあります。子どもたちの間でも人間関係が複雑になってきている現代ですが、このお話は、人とのつながりの中で大切なことを気づかせてくれます。

『完訳 赤毛のアン シリーズ1 赤毛のアン』
L.M.モンゴメリー【作】、掛川恭子【訳】、90年刊/講談社/ 2,100円

お母さんが夢中になった「自分らしく生きる」物語

お母さんたちに、「子どもの頃読んだ児童書は?」と聞けば、必ずと言っていいほど名前があがる作品。老兄妹に引きとられたやせっぽちの孤児・アンのお話は、どれだけ多くの少女たちに力を与えてくれたことでしょう。想像力や自分らしく生きるということの大切さをこのお話から学ぶ子どもも多いはず。本作は、山本容子さんのイラストがお話に彩りを添えている新訳版です。お母さんたちが夢中になったこの作品は、本は世代を超えてつながる、という素敵なことを感じさせてくれます。

『ドリトル先生アフリカゆき【ドリトル先生物語全集(1)】』
ヒュー・ロフティング【作】、井伏鱒二【訳】、61年刊/岩波書店/ 1,680円

動物たちと話ができる!好奇心をくすぐる名作

名医ドリトル先生は動物と話ができ、世界中の動物たちから慕われています。動物たちと話ができるという設定は子どもにはたまらなく魅力的です。本編は、サルたちを恐ろしい疫病から救うためにアフリカへと向かう、シリーズ第一作です。

『星の王子さま』 
アントワーヌ・ド・サン=テグジュペリ【作】、内藤濯【訳】/ 00年刊/岩波書店/ 1,680円

大切なことは目に見えない深い意味を教えてくれる話

子どもの頃に読んだ作品の魅力に、大人になってから気づくということは多いもの。「大切なことは、目には見えない」というメッセージの意味はあまりに深いのですが、ぜひ子どもの頃に出会い、大人になって読み返して欲しい作品。飛び出す絵本も出ています。

『おもしろくてやくにたつ子どもの伝記(13)坂本竜馬』
横山充男【著】、98年刊/ポプラ社/ 924円

未来のリーダーに必要な坂本龍馬の大志と勇気

現在、大河ドラマ『龍馬伝』を見ているご家庭も多いと思います。土佐の下級武士であった竜馬が、激動の時代に世界に目を向け、未来の日本の構想を描き、人を動かし歴史を動かしたそのストーリーは、未来のリーダーたちの心に大志と勇気を与えてくれることでしょう。本書は資料ページが充実しており、伝記で抱いた興味をすぐに確認できるところもオススメのポイントです。こちらはハードカバー版ですが、高学年向けの文庫版も出ています。

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