自分自身と向き合い技術と精神力を磨く

冬本番を迎えると、聖園女学院がある神奈川県藤沢市でも、冷たい風が吹き抜けます。しかし、弓道部の部員たちは寒風を物ともせず、開け放された板張りの弓道場で黙々と弓を引きます。先頭に立って練習に打ち込む部長の伊藤恵子さんはこう言います。「最大9人が横並びで立てる広さの道場があることが、他校に比べて大変恵まれていると思います。秋から冬にかけては、大会出場に向けて特に力を入れないといけない時期ですから、全員が高い集中力を持って練習しています」

弓道部の練習は「よろしくお願いします」のあいさつに始まり、「ありがとうございました」のあいさつで終わるのが鉄則。武道精神に則った活動を通じて、部員は礼儀と作法に対する心構えと所作を身につけます。

また、中学生と高校生が活動をともにするのも、聖園女学院弓道部の魅力。顧問の先生やコーチのアドバイスだけでなく、上級生が行う指導が、下級生の成長に大きな影響を与えています。中学生部員は、自然と高校の先輩を目標に据えるようになり、高校生は下級生を育て導くという役目を自覚する好環境。凛とした中にも、どこか温かみを感じさせる雰囲気が、道場には漂っています。

道場の壁には「正射必中」と描かれた札が掲げられており、副部長の大内琴恵さんは、この言葉に強い思いを抱いています。「"正しい動作で弓を引けば必ず当たる"という言葉を信じて、一つひとつの動作を丁寧に行うよう、心がけています。今でも少し気持ちが揺らぐと動作が乱れてしまいますが、そんなところにも弓道の奥深さを感じます」

大会では団体戦もあり、その時も自分自身と向き合うことが勝敗のカギを握ります。「自分の成績がチームの結果を左右するかと思うと、不安を覚える時があります。けれど、それに打ち克つことで、少しずつ責任感が養われるのだと思います」(伊藤さん)

技術的なレベルアップだけでなく、精神面の成長も目指して、今日も弓を引き続けます。

「部内対抗戦が定期的に行われるため、先輩後輩の垣根を越えた絆が生まれます。学年間の隔たりがなく、全員で一致団結しているところが、一番の自慢です」(伊藤さん)

滑り止めのために、弓を持つ左手につける「筆粉(ふでこ)」は、弓道に欠かせない道具。もみがらを焼いて灰にした物や、イカの骨を粉末にした物が使われるそう。

「関東大会に毎年出場することが、大きな目標です。そのほかの大会でも存在感を示せるように、普段の練習から積極的に取り組んでいます」(伊藤さん)

取材・文/堀雅俊 写真/東京フォト工芸(松谷祐増)

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