中学受験は「親子の受験」。特に母親のサポートは、子どもの合否を左右するほど大きな影響力を持ちます。本特集では、2012年春に中学受験を乗り越えた中学1年生たちに、心に残る母親のサポートについてインタビュー!子どものやる気をアップさせるヒントが盛りだくさんです。

取材・文/國天俊治、船木麻里 写真/石井和広、アーク・フォト・ワークス(清水亮一)、東京フォト工芸(松谷祐増、樋木雅美)イラスト/曽根愛

母親のサポートは受験生への影響大!



子どもの体調管理、塾のお弁当づくり、プリントの整理、志望校選び……。受験生の母親に求められる役割は、多岐に渡ります。そして、その重要性は入試本番に向けて、さらに増していきます。

「子どものやる気がアップするように!」「志望校の合格に近づくために!」という想いから、多くの母親がさまざまなサポートに取り組みます。しかし、その中には子どものやる気アップにつながっていないものも少なからずあります。

今回、話を聞いた中学生たちも、「母の気持ちはわかるけど……」と前置きした上で、あまりうれしくなかった受験期間中のサポートを挙げました。

その一方で、「母に褒められると、やっぱりうれしい!」「塾の授業内容を母に話したとき、笑顔で聞いてくれたことを今でも覚えている」「テストの点数がダウンしたときに、いつも通り接してくれたことが心に残っている」など、感謝の言葉も次々と語られました。 

やはり、母親のサポートが、受験生の心に大きな影響を与えることは、間違いありません。

本特集では、今年の春に受験を乗り越えた中学生6人に話を聞き、母親への想いを余すことなく紹介しています。彼らの「本音」を参考にして、直前期に向けたサポート内容を考えてみましょう。



基本的にはうれしいが模試前の状況にもよる

入試本番が迫る中、最後の模試で成績がガクンと下がってしまう……。多くの受験生が冷静ではいられない状況で、母親から励ましの言葉をかけられると、子どもの心にどう響くのでしょうか?

回答の結果は、6人中4人が「◎すごくうれしい」、または「○うれしい」を選択。特に、市川くんと渡邉さんは全面肯定でした。

「僕は受験期間中に、テストの成績が大きくダウンすることが2、3回ほどありました。そのときに母から、"本番は大丈夫だから"と励ましてもらい、すごくうれしかったのを覚えています。僕は、模試の結果が悪くても、志望校を変えようとは考えませんでした。だから、母から前向きな言葉をかけてもらえると、やる気がアップしました」(市川くん)

「心配性の私にとって、これは最も考えたくないシチュエーションです。こんなことがあったら、とにかく不安で、心配になる……。そんなときに母から励ましの言葉をかけてもらったら、心強く感じ、安心できると思います」(渡邉さん)

一方、肯定的ながら「条件つき」といった感じで答えたのが、「○うれしい」を選んだ、川崎くんと出村くんです。

「母から励まされると、基本的にはうれしいです。でも、うれしさの度合いは、状況によって違ってくると思います。たとえば、それまでの模試がずっと順調な成績で、最後の1回だけ成績がよくなかった場合、僕は"本番は大丈夫!"と思いたい。だから、母から励まされると、気持ちが落ち着きます。でも、前回の模試がたまたまよかっただけで、明らかな力不足から成績が下がる場合もあります。そんなときに励まされても、気休めに聞こえるかもしれません」(川崎くん)

同じように出村くんも、「模試を受ける前の状況に目を向けてほしい」とコメント。

「僕は、塾や学校行事が重なり、疲れた状態で模試を受けたことがあります。その結果がよくなかったとき、母が"今回はしょうがないよ"と言ってくれたので、ホッとしました。ただ、落ち込んでいるときは、励ましを言葉には出さないで、"そっとしておいてほしい"という気持ちもあります。入試直前なら、いつも通り見守ってくれるほうがうれしいと思います」(出村くん)

親が本心で励ませるかどうかが重要

一方、母親からの励ましの言葉に対して、やや否定的だったのは、太田さんと榎本くんです。

「これは、△(どちらとも言えない)です。私の気持ちとしてはうれしいけど、なんだか母の本心じゃない気がします。だって、このような状況なら、母はきっとすごく心配なはず。それなのに、マイナスな感情を隠すようにして励まされても、あまりうれしくありません。こういう時、私なら基本的に放っておいてほしいです。そうしたら、自分で模試の結果を見直して、前回より解けている教科を見つけたりします。私は大抵の場合、そうして立ち直りました」(太田さん)

榎本くんも「やる気はアップしない」と答え、「×あまりうれしくない」を選びました。

「僕は、"きっと、本番は大丈夫"という言葉は、根拠のない励ましだと感じます。そういう励ましを受けると、"お母さんは、本当にそう思っているのかな""実は悲しいのを押さえているんじゃないかな"と心配になります。そのせいで、かえって自信がなくなるかも」(榎本くん)

模試の結果が振るわなかったときの励ましの言葉は、志望校に強い想いを抱く子どもや心配性なタイプには効果があります。

けれど、親が落ち込んだ気持ちを隠し、無理をして励ますと、子どもの性格によっては、逆効果のようです。まずは、親自身が子どもの合格を信じた上で、気持ちを伝える姿勢が欠かせません。

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