クイズ感覚で親も中学入試問題に挑戦!
「わかるオモシロさ」「解ける喜び」を再発見してください。 

3匹のやぎA、B、Cはどれも草が大好きです。Aが21日で食べる草の量、AとBの2匹が12日で食べる草の量、BとCの2匹が7日で食べる草の量はどれも同じであることがわかっています。次の問いに答えなさい。


問1
A、B、Cの3匹で食べると18日かかる草を、BとCの2匹で食べると何日かかりますか。

問2 ある日、この3匹は牧草地へ行きました。そこの草は一定の割合で成長しています。この牧草地にAだけを放すと12日で草はなくなり、Bだけを放すと20日で草はなくなります。Cだけを放すと何日で草はなくなりますか。

制限時間 10 分 難易度 ★★★★☆
武蔵中学校 (平成24 年度 一部改)

基準になる草の全体量を「1」と決めてしまいましょう。

全体量を決めることから始めてなぜ差が出るのかを考えましょう

キビ子

この問題はとっかかりがわかりづらいですわね。どこを糸口に考えればよろしいのでしょうか。

先生

まず、全体の草の量を決めて比べることです。たとえば12日で食べるなら、12の倍数で割れますよね。そこで、21日、12日、7日で食べ切るとわかっているのですから……。

キビ子

21と12と7で割り切れる数を求めればよいのですわね。

先生

その通りです。最小公倍数を出すといいでしょう。

キビ子

最小公倍数ですわね。……、どのように求めるのでしたかしら?

先生

いろいろな方法があるんですよ。算数らしく解くなら、草の全体量 を「1」と考えます。すると、Aが1 日に食べた量は 21 分の1ですよね。

キビ子

AとBで12分の1、BとCで7分の1ですわね。比べるためには、それぞれの分母をそろえて……84分の4、84分の7、84分の12です。

先生

ということは、最小公倍数は84。4:7:12の比になります。Aが4ですから、BとCは出ますよね。

キビ子

Bは3、Cは9ですね。なるほど、これで3匹がそれぞれ1日に食べる量が求められましたわ。

先生

4:3:9という比がわかれば、あとはもう簡単ですよ。

キビ子

3匹が18日かけて食べる量を、BとCの2匹が1日で食べる量で割ると……、24日ね。

先生

よくできました!このような仕事を終えるまでに要する時間を求める計算を仕事算といいます。

キビ子

算数特有の考え方ですわね。普段使わない分、難しく感じますわ。

先生

次の問題はいかがですか?

キビ子

これはもっと難問のようですわ。草が成長し続けるんですわね。

先生

なぜ同じ草を食べて、量に差が出るのか。日数をかけるほど、草が成長して増えるからです。Aが食べた量とBが食べた量を比べてみましょう。

キビ子

AよりBの方が日にちがかかっている分、量が多くなりますわね。4ずつ12日の48と、3ずつ20日の60ですから、12の差があります。

先生

その差が8日間で成長した草の量になります。

キビ子

なるほど、1日当たり1.5ずつ増えるということですわね。でも、成長する割合がせっかく出たところで、もともとの量がわからなければ意味がありませんわよね。

先生

ここからがちょっとテクニカルなんです。AとBの食べた量に戻って考えてみてください。

キビ子

Aが食べた量は48で、Bは60で……。60はBが20日間で食べた量でしたが、その間にも草は成長しているはずですわよね。

先生

そうそう、その調子です。

キビ子

60から増えた分を引くと、30がもともとの量です。毎日、1.5増えるのを、Cが9食べるので7.5ずつ減って……、答えは4日ですわね。

先生

正解です! 仕事算の考え方が理解できましたか?

キビ子

最初は手に負えない気がしましたが、何とかなりそうですわ。

A.
問1 24日  問2 4日

問1
草の全体量を1と考えると
A×21=(AB)×12=(BC)×7=1
A:(AB):(BC)= 1/21:1/12:1/7
=4/84:7/84:12/84 =4:7:12
A=4とすると
A+B=4×21÷12=7
B=7-4=3
B+C=4×21÷7=12
C=12-3=9
それぞれが一日に食べる量は、
A:B:C=4:3:9
よって、(4+3+9)×18÷(3+9)
=16×18/12=24

問2
Aの食べた量は、4×12=48
Bの食べた量は、3×20=60
60-48=12 の差が生まれます。
その差をAとBが食べた日にちの差で割ると、1日に成長する草の量になります。
12÷(20-12)=1.5
Bの食べた量から20日間に成長した草の量を引くと、初めの草の量になります。
60-1.5×20=30
よって、
30÷(9-1.5)=4

こういう問題は数字だけを追うと、思わぬミスをしがち。自分の感覚を大切に、具体的なイメー ジを持って取り組みましょう。

蛭田栄治 先生
四谷大塚豊洲校舎長。授業も多 数受け持つ。趣味は海外旅行。

算数ならではの解き方は大人には余計に難問かもしれませんわね。それだけに、解けるとスッキリしますわ。

活発キビ子さん
教育熱心で、物事をキビキビと進める。子どもは小6と小4の兄妹。

取材・文/西田知子 写真/石井和広 イラスト/丹下京子



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