多かれ少なかれ、親子は顔や性格が遺伝しますが、親の好き嫌いや得意・不得意も、子どもに遺伝するのでしょうか。また、生まれてからの環境は、子どもの成長に、どんな影響を与えるのでしょうか。遺伝や環境が与える影響に目を向けて、子どもの可能性を広げるためのサポートを考えます。
取材・文/國天俊治、船木麻里、C-side(塩澤真樹)  写真/東京フォト工芸(桑原克典、松谷祐増、山本祐之)イラスト/なかむら葉子

遺伝を理解して子どもを伸ばそう

「身長や体重、学力、性格など、あらゆる面で、遺伝の影響は見られる」(慶應義塾大学・安藤寿康先生)

そう聞くと、思わず「ドキッ!」としてしまう親が、多いのではないでしょうか。中には、「じゃあ、子どもの学習をサポートしても、あまり成果は期待できないのかしら?」「私は子ども時代、算数が苦手だったから、息子も理系には向かないのかも……」と、不安を抱く方もいるかもしれません。

しかし、遺伝の仕組みは、多様性に富んでおり、親の能力や性格をそのまま子どもが引き継ぐとは限りません。両親には見られなかった才能が、子どもに表れたケースは、いくつもあります。

さらに、遺伝と環境は、常に互いに影響を与えながら、子どもの能力や性格を形成していきます。そのため、親がさまざまなサポートをして、環境のバリエーションを増やすことにより、子どもの中に眠っている才能が開花する可能性は、十分に考えられます。

本特集では、遺伝学と行動遺伝学の識者2名に話を聞き、遺伝の多様性や環境が与える影響について解説します。また、4教科の学習に苦手意識を持っている子どもに向けた、興味アップのアドバイスも満載です。

どんな親子でも、似ているところと似ていないところがあるもの。その両方を尊重しながら、子どもの可能性を広げてみましょう。

※アンケートは、(株)マーシュの協力のもと、小5~小6の子どもを持つ保護者(100名)にアンケートを実施しました。
※アンケート参加者の内、60名が2人の子どもを持つ母親。残りの40名は子どもがひとりの母親。
※Q3については、2人の子どもを持つ母親のみ回答。

Q1.あなたの子どもは、自分とパートナーのどちらにより似ていると思いますか?

<「自分に似ている」と答えた母親の意見>

娘と私は、顔が瓜ふたつ。私の母親にも似ているため、寝顔を見ていると、自分のほうが「お母さん!」と、甘えたくなる(笑)。
周りの人が息子を見ると、だれもが「お母さんと似てる」と言う。性格も、子どもの頃の自分にそっくり。

<「パートナーに似ている」と答えた母親の意見>

娘は、顔も性格もパートナーに似ていると思う。特に、わがままなところがそっくり。
赤ちゃんの頃から、顔がパートナーにそっくり。血液型も同じで、几帳面なところも似ている。

Q2.好き嫌いや得意・不得意について、子どもと似ているところはありますか?

<「似ている」と答えた母親の意見>

葉物の野菜が嫌いで、家ではいっさい食べないところ。また、アニメや漫画が好きなところも、自分の子ども時代と重なる。
食べ物の好みは、ほとんど一緒。運動神経がよいところも似ているし、文章の読解が苦手なのも同じ。

<「似ていない」と答えた母親の意見>

私も主人も運動オンチだが、子どもはスポーツのクラブチームで活躍している。
息子は社会や理科が得意だが、私は小学生の頃から苦手だった。また、息子は片付けが苦手だが、私は部屋が散らかっていると落ち着かない。

Q3.兄弟(または姉妹)で、性格や好みに違いは見られますか?それとも、似ているところが多いですか?

<「違いが多く見られる」と答えた母親の意見>

長女はクラスの中で背が一番大きいが、次女は一番小さい。
長男は何事にも慎重で、少し怖がり。一方、妹はチャレンジ精神に溢れる。

<「似ているところが多い」と答えた母親の意見>

息子2人は、ともに背が大きいので、学校で背の順で並ぶときは、2人とも一番後ろ。
娘と息子は、声のトーンや勉強に取り組むときの時間の使い方が同じ。

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