クイズ感覚で親も中学入試問題に挑戦!
「わかるオモシロさ」「解ける喜び」を再発見してください。

次の文章を読んで後の問に答えなさい。

 中国を中心とする東アジアの特徴は、ひと言でいえば「徳治主義」だ。
 この根本にあるのは孔子の教えを中心にして発展した儒教思想だ。儒教においては、治者が「徳」をもって国や地域を治めることが大事で、法律の適用はできるだけ避けることが好ましいとされてきた。
【   (1)   】
これが西欧の法制度の特徴である「法治主義」の源流になっている。
(荘司雅彦『13歳からの法学部入門』より)


問 空欄部(1)には以下のA-Dの四つの文を並べ替えた文章が入ります。正しい順番を記号で答えなさい。
A でも実はこのような発想は東アジア特有のものじゃない。
B もっとも、いつの世にも哲人が出るとは限らない。
C プラトンはそれを承知していたので、哲人の考えを文章で表した法律による支配をもって、「哲人政治」の代わりとすることを考えたんだ。
D ギリシャの哲学者でアリストテレスの師匠だったプラトンも「哲人政治」、つまり賢明な支配者が国家を支配することこそ理想的な国家形態だと考えた。

制限時間3分 難易度 ★☆☆☆☆
公文国際学園中等部(平成23 年度 一部改)

論説文の基本的な構成である序論、本論、結論の流れを意識してください。
前回学んだ指示語もヒントに!

序論、本論、結論から成る論説文の構成が解法のカギに

キビ子 答えはA→D→B→Cの順 だと思いますわ。

先生  さすが中学受験を経験されたキビ子さん。見事に正解です。解答に至った理由を説明していただけますか?

キビ子 はい。まず、前段落とのつながりを考えますと、最初の文はAしかないと思いましたわ。そして次の文にすぐBの文章が続くのは変ですし、Cだとすると指示語の「それ」が示す内容は「徳治主義は東アジア特有のものじゃない」ことになってしまいます。それでは文章の意味が通じません。とすればAに続くのはDですわよね。

先生  おお、前回取り上げた指示語にもきちんと注目されていますね。お見事です。残りのふたつの順番を決めた理由も、お聞かせ願えますか。

キビ子 ええ。Dのすぐ後にCが続くとすると、「それ」の内容が「哲人政治こそ理想的」ということになってしまい、その後に続く文章の意味が通じませんわよね。Bを選べばCへのつながりも自然だと思いますわ。

先生  おっしゃる通りです。論理的な説明でした。キビ子さんは国語がお得意なんでしょうね。

キビ子 そうですわね、一応文系でしたから、理数系よりは得意かもしれませんわ。

先生  キビ子さんの考え方でもう十分とも思いますが、「論説文は苦手」というお母さんやお子さんも多いので、少し解説を加えさせていただくことにしますね。

キビ子 ぜひ、お願いいたしますわ。

先生  論説文では、ふたつの事柄を比較して意見が述べられることが多いんです。たとえば「日本と外国」、「大人と子ども」、「過去と現在」など、対照しやすいものですね。今回の問題文でも「東アジアと西欧」を比べています。その二項対立の構造が見つかったら、それぞれの特徴を書き出してまとめると、文章の主旨がより理解しやすくなると思います。

キビ子 この文章だったら、「東アジア……孔子(儒教)、徳治主義」で、「西欧……プラトン、哲人政治→法治主義」という感じでしょうか。

先生  そういうことです。また、論説文の構成についても、少し説明しましょう。論説文は基本的に、序論、本論、結論という流れに基づいています。本論の部分では、序論で掲げた主張の正しさを示すために、根拠や反論、反論に対する意見などが述べられます。①もこの構成になっているのですが、どれがどれに当たるでしょう?

キビ子 そうですわね。序論は「徳治主義は東アジアのものだけじゃない」ということで、その根拠は「ギリシャにも哲人政治という考えがあった」から、かしら。その反論として「いつの世も哲人が出るとは限らない」という意見があり、その結果「文章で表した法律が哲人政治の変わりになった」ということですわね

先生  その通りです。このような考え方からも、解答を導き出すことができますよ。

キビ子 ええ、勉強になりましたわ。

A. A→D→B→C

空欄前は東アジアの法律の特徴、空欄後は西欧の法制度について書かれています。従って、その間には、東アジアと西欧の法制度を結びつける根拠が述べられるはず。最初に「徳治主義は東アジア特有のものではない」ことを主張し、続いて「西欧の哲学者も同様に考えた」こととその内容が示されます。

論説文は難しそうに見えますが、構造を見抜ければ、後は整理するだけ。メモを取りながら読むというのは有効な手段です。

本多正人先生
四谷大塚横浜校舎専任講師。和歌山出身。国語を教えて11年。

教育キビ子さん

教育熱心で、物事をキビキビと進める。子どもは小5と小3の兄妹。

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