お母さんもオモシロく取り組める中学入試問題を集めました。
クイズ感覚で挑戦して、「わかるオモシロさ」「解ける喜び」を味わってください。

2007年の夏に新潟中越沖地方で大きな地震がありました。
この地震では、原子力発電所への影響がありました。

問1
右図のアからウは火力、水力、原子力のいずれかの発電量の割合を表しています。原子力にあたるものを、右のアからウまでの中から一つ選び、その記号を書きなさい。
問2
次のアからウは、地震が起きたときの対策について説明しています。まちがっているものを一つ選び、その記号を書きなさい。
不正確な情報が伝わるとパニックが起こりやすいので、マスコミの正しい報道によって情報が伝えられることが大切である。
環境省が、地震発生を観測し、各地に揺れが到達する時刻や震度の予想を伝える緊急地震速報をはじめた。
大きな災害が起きたときは、「災害救助法」をもとに都道府県・市町村がその地域を支援する。

制限時間5分 難易度★☆☆☆☆
お茶の水女子大付属中学校 (平成20年度 一部改)

日本の原子力発電の割合は1970年代から徐々に増え、
今では水力発電を上回っています。

総発電量の約4分の1を占める原子力発電について考えましょう

キビ子今回のテーマは地震と原子力発電について……ですわね。

先生ええ、今この時期だからこそ、改めて学ぶ必要があると思っております。被災者やご家族の方々には、心よりお見舞い申し上げます。

キビ子先生のおっしゃること、よくわかりますわ。心して学びます。

先生ではまず、発電量の割合の問題から見ていきましょう。平成20年度の入試問題ですが、データは新しいものを使用しています。原子力発電にあたるものはア〜ウのどれでしょう?

キビ子確か原子力発電の割合は、2割程度だったはず。答えはウですわ。

先生正解です。1966年に東海発電所が日本で初めて営業運転を開始して、1970年から翌年にかけて敦賀発電所、関西電力の美浜発電所、および東京電力の福島第一原子力発電所が、相次いで営業運転に入りました。原子力発電は徐々に、総発電量に占める割合を増やしてきたのです。その理由のひとつに、オイルショックがあります。1970年代には石油による火力発電が全体の約7割を占めていましたが、石油への依存度を減らすため、原子力に頼るようになりました。

キビ子理由はそれだけではない気がするのですけれど……。

先生その通りです。ではここで原子力発電のメリットとデメリットをもう一度考えてみましょう。まずメリットとして挙げられるのは、効率が大変によいということ。少ないコストで大きな熱量が得られるのですから、経済的なメリットがかなり大きい。けれど、もちろんデメリットもあります。

キビ子放射能汚染の問題ですわね。

先生ええ、原子力発電所の事故によって放射能がもれてしまう可能性があります。また、発電の際に生成される高レベル放射性廃棄物ですね。人類はまだ、これを完全に無害にする技術を持っていません。現在の技術では最終処理することができないのです。現段階では、地中深く埋めるしか方法がありません。

キビ子そう聞くと、これからは電気を漫然と使ってはいけない気がしますわ。計画停電は原則実施されないようですが、それも節電をしてこそ、ですものね。

先生そうですね。夏場の電力不足が危惧されていますが、新潟県中越沖地震の際も節電対策が取られました。

キビ子熱中症には気をつけなければなりませんけれど、家の中の風通しをよくして、エアコンは使わずに過ごしてみようと思います。電気を自由に使えるのが当たり前ではないことを話して聞かせることで、子どもたちもきっとわかってくれるはずですわ。

先生問2の選択肢にもありますが、こうした大きな震災のときには、情報が錯さく綜そうしやすいものです。情報化社会の今、インターネットが安否確認に役立つ一方で、根拠のないチェーンメールが大量に出回るという事態も発生しました。あやふやな情報を鵜呑みにせず、複数の情報を検討し、きちんと自分の頭で考えることが大切です。

問1 ウ 問2 イ

問1はウが正解。アは水力発電、イは火力発電です。日本の原子力発電による電力供給の割合は、世界諸国と比較するとドイツとほぼ同じ割合。世界で最も原子力発電の割合が高いのは、総発電量の8割近くを原子力が支えるフランスです。問2はイ。緊急地震速報は、環境省ではなく気象庁から出されています。

今回の震災で改めて浮き彫りになった社会問題も多いです。毎日使う電気や、地域の安全について、今一度考えましょう。

高根澤祐司先生
四谷大塚市ヶ谷校舎専任講師。高校教諭を経て塾の講師に。

教育キビ子さん
教育熱心で、物事をキビキビと進める。子どもは小5と小3の兄妹。

「こんな時だからこそ、考えなければいけないことがたくさん。原発についても、もう少し自分で調べたいわ。」

今月の新刊案内
仕事について考えてみる秋
「子どもには世界を視野に入れて夢を追ってほしい」と考えているお父さんお母さんに、ぜひ読んでいただきた...>>続きを読む
今月の新刊案内
深まる秋を彩る秀逸な物語たち
児童文学のノーベル賞とも言われる国際アンデルセン賞作家賞を受賞した上橋菜穂子さん。大人も夢中にさせる...>>続きを読む
サイトマップ
人気記事ランキング
01 特集
そのひと言が子どもを変える! 学力を伸ばすほめ方・励まし方
02 スペシャルウィーク
9歳までに身につけたい国語力
03 子育てに効く脳科学のお話
頭をよくする方法はある?

サイト内検索
 

RSS登録
これまでの特集記事



気になる記事ピックアップ
これまでに公開された記事の中から気になる記事をランダムでピックアップし、表示しています。