うちの子どもは絵を描くのに夢中です。でも、才能があるのか不安……。美術は将来的に役立つのでしょうか?

子供に美術の才能があるのか不安という内容の相談は毎年、受験生の保護者から多数寄せられますが、私は決まってこのように回答しています。「本校では中学入試に実技試験がありません。それが答えです」

入試の際に絵のテストをしないのは、実は当たり前のこと。なぜなら、小学生の頃から受験用のテクニックを覚えると、その子の持ち味が失われてしまうからです。絵が上手いというのは、対象を写真のように描けることだけではありません。対象を見て感じたことを自分らしく表現することが大切です。テクニックは訓練次第で、誰でも身につけられます。それ以上に重要なのが子ども自身の「絵が好き」という気持ちです。それさえ持っていれば、美術の適性は十分にあると言えるでしょう。

また、これまでの経験上、美術ができる子は勉強もできると言えます。絵を描くためには対象物に向かい、よく観察することが必要です。ある物を「いいな」と感じても、実は人はそれほどしっかりとは見ていないもの。その対象の絵を描こうとして初めて細かな部分まで観察するようになります。つまり、美術を通して自分から物事に関心を持つ習慣がつき、集中して考えを深める力が養われます。また、絵の対象物は多岐にわたるので、いろいろな学問の入り口にもなり得るのです。たとえば、雲を描くには雲の動きを知ることが必要になり、理科に興味を持つきっかけにもなるでしょう。

「子どもの美術に対する興味がなくならないか心配」という相談も多いですが、美術への関心が失われることはほぼないと思います。本校の場合、生徒の約9割は美大に進学しており、企画や広報などのクリエイティブな仕事に就く人が多いです。

子どもの頃の"好きという想い"が、将来の具体的な仕事に結びつく可能性があるのが美術の大きな魅力。親はその気持ちを大切にし、伸ばしてあげてほしいと思います。

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