驚きを楽しむしかけ絵本
第10回
進化したしかけ絵本を読み親子で驚きを共有しよう!

ここ数年でしかけ絵本は大きく進化しました。芸術作品とも言える精巧な細工や美しい色、なめらかな動き、リアルな音。良質なしかけ絵本は、大人も子どもも同じ目線で驚きを共有できます。「うわーっ」「これ、すごいね!」と、思わず口にしてしまうほどの素晴らしいしかけに、大人も子どもの頃のような、わくわくした気持ちを感じられるのではないでしょうか。
 親子で同じ目線で楽しめる本は、それほど多くありません。いつもの読書に加えて、3次元のしかけ絵本でのコミュニケーションを楽しんでみてはいかがでしょうか。重厚感があって装丁も豪華なしかけ絵本は、プレゼントにもぴったりです!

『恐竜時代
ロバート・サブダ【作】、わくはじめ【訳】07年刊/大日本絵画/ 3,990円

「紙の魔術師」が生み出す圧的なインパクト

本を開いた瞬間、大きなアクションで飛び出してくる恐竜の迫力にまず圧倒されます。「見て見て!」と自慢したくなる精巧でダイナミックなしかけに、よくこんなに細かい細工が紙でつくれるものだと感心してしまいます。きっと子どもだけでなく、お父さんの心も掴んでしまうはず! ポップアップで表現された35体の恐竜と、50種類以上の最新恐竜情報を盛り込んだ、初の立体恐竜百科。「紙の魔術師」の異名をとるロバート・サブダが「子どもの本」という既成概念を打ち壊してくれる傑作です。

『ギャロップ!!
ルーファス・バトラーセダー【著】、たにゆき【訳】08年刊/大日本絵画/ 1,995円

絵本とは思えない!なめらかに走る動物

最初にこの絵本を見たときの驚きを、どう言葉にしたらいいでしょう。ページを開くと、動物がなめらかに走り出し、まさにそこに生き物がいるような動きです。液晶画面のようですが、紙としま模様のフィルムだけでつくられています。続編も人気です。

『ABC 3D̶ポップアップ見本帖
マリオン・バタイユ【作・絵】08年刊/大日本絵画/ 2,100円

アルファベットを「形」として楽しめる

ページを開くとアルファベットの各文字が飛び出してくるしかけで、たとえば「E」のページを開くと一番下の横棒が引っ張られ、なんと「F」に! 文字をデザインとして変化させていく、その一つひとつがとてもおしゃれで、感性を刺激してくれます。

『Alive 生きている体』
イアン・スミス【作】、アニタ・ガネリ【文】、須田都三男【訳】08年刊/大日本絵画/ 3,675円

心臓の音まで再現!リアルな人体図鑑

グロテスクな表紙が目を引く本作は、表紙のボタンを押すと、ド
ックン、ドックン、ドックンと心臓の音がするリアルなしかけから始まります。ページを開くと内臓や頭蓋骨が立ち上がり、怖いもの見たさにページを次々とめくってしまいます。各ページに、充実した説明と巧みなしかけが満載。絵本ではありますが、博物館のミュージアムショップでも取り扱われている本格的な人体図鑑です。漢字が多いので高学年向けに紹介しましたが、このしかけの素晴らしさは、低学年でも十分楽しめるでしょう!

『地球のかたちを哲学する』
ギョーム・デュプラ【作・絵】、博多かおる【訳】10年刊/西村書店/ 2,940円

昔の人が考えていた地球の姿を再現

今では子どもたちも「地球は丸い」と知っていますが、遠い昔、地球の形はどのように考えられていたのでしょう。大地を支えるのは、ゾウやヘビや魚や水牛? 国や地域で考え方が違いますが、古今東西のユニークな地球の姿を、しかけを交え再現します。

『星の王子さま ポップアップ絵本・完全翻訳版』 
サン=テグジュペリ【著】、池澤夏樹【訳】09年刊/岩崎書店/ 4,998円

あの永遠の名作がしかけ絵本で甦る

ご存じサン=テグジュペリ「星の王子さま」の豪華ポップアップ版。池澤夏樹による美しい現代日本語訳と、色鮮やかなしかけが楽しめます。読書の楽しさを一層高めてくれ、大人になるまで宝物として大切に持っていたくなる……。そんな素敵な作品です。

『ノーベル 講談社火の鳥伝記文庫
大野進【著】、上総潮【絵】83年刊/講談社/ 620円

ノーベル賞創設者は平和を願った発明家

日本人の受賞も相次ぎ、あまりに有名な「ノーベル賞」。そのノーベル自身の人生と、賞を創設するに至った経緯が物語として描かれています。ダイナマイトの発明で知られるノーベルですが、その生涯は苦しみの多いものでした。発明家一家はどん底の生活から大富豪へ、そしてまたどん底へ……。自ら発明した爆薬の事故で弟を失い、さらに爆薬から生み出された兵器が多くの人の命を奪いました。晩年、地球上から戦争をなくしたいと願っていたノーベルは、爆薬で築いた莫大な財産を「平和のために大きな働きをした人」のために使うことに。賞の成り立ちをしっかり知ることで、現代のニュースをより深く理解することができるでしょう。

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